TV作品『ウルトラマン』に登場したスーツをリアル志向で造形再現。
写実を超えたリアルで贈るCharacter Classics ウルトラマン(Cタイプ)製品レビュー
『キャラクタークラシックス』シリーズの原点でもあるウルトラマン(Cタイプ)の原型は、およそ20年前に別の企画のため制作されたもので、腕や脚に表情を付ける事が制限されていた。
今回のリニューアルではスタチュー(彫像)としての見映えを意識して完全新規造形として完成した。マスクはよりリアルな形状を目指し、体型は少し力の抜けた立ち姿を意識した上でスーツアクター・古谷敏氏の当時のプロポーションを追求、デフォルメを最小限に抑えた方向性で造形。
肩や胸、臀部の詰め物がAタイプ、Bタイプに比べ強調されているのがCタイプのスタイルの最大の特徴といえ、また脇腹の詰め物によって直立時、正面から見ると寸胴に見えるというCタイプならではの特徴がしっかりと再現されており、リアル志向ウルトラマンCタイプ造形物の決定版といえるだろう。
【木下隆志】
木下隆志は実際の目で見て脳が認知する網膜像ではなく、心の中で脳が抱くイメージ像を造形で具現化できる類い稀なリアル再現系の造形作家です。
「実物よりも本物っぽい」と感じる造形物を産み出すその手法は、モチーフを写実的にリサーチした上で、頭身などの体型を成すアウトラインのバランス変更、仕上がり時の見映えを考慮したディテール再現を加減します。
この一歩進んだリアリズム造形により、「誰もが心に思い描くキャラクターのイメージ」を正確に立体表現できる唯一無二の存在と言えるでしょう。
シンプルなデザインの境地であるウルトラマンは木下に取って最も相性のよいモチーフと言え、これまでに数多くのウルトラマンシリーズを造形してきました。
©円谷プロ