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海洋堂の資本業務提携


2020年6月23日、海洋堂とMSD企業投資が、6月15日に資本業務提携を行ったことを発表しました。それについて、私の知り合いの方々や関連会社、また海洋堂を知っている多くの方々より「センム、そんなオイシイ、お金だけ出して好きなことをやらせてくれるなんて良い話はありませんよ、きっと何年か後にはセンムは海洋堂を追い出されて腐ってはりますよ」という助言なりアドバイスの声がありました。

まずはその辺の疑念に関して基本的に言えることは、「海洋堂は、館長が始めて、そのスローガンなりポリシーなりをセンムのスタイルで運営している、つまり館長とセンムがいない海洋堂というのは海洋堂では無いのですよ」ということでありますし、その基本的考え方をMSD企業投資も理解してくださっている、ということです。

今も海洋堂は館長が進めている「海洋堂ホビーランド」構想、そしてセンムによる、海洋堂の海洋堂らしさを支える造形作家や原型制作作家との特別なつながり、ワンダーフェスティバル代表としての責務、来年、高知県南国市にできる巨大な造形施設「南国ものづくりサポートセンター」内の海洋堂ファクトリーの運営、他にも海洋堂の規模としては手にあまる数々の作品の製品化などなど、私の「狂ったお仕事」が目白押しの状態です。
そこにMSD企業投資という組織が関わることによって、得ることができることが「ちゃんと組織立って仕事を行える・着実に進められる」「世への発信力が高められる」ということなのです。

 

社長なのに「センム」って?
これまでの海洋堂は、私が海洋堂内のマネージメントや、事業を行うことにあたっての経営面での面倒な仕事を正直したくないので、2005年以来、海洋堂の代表取締役社長でありながらスタッフを始め、共にお仕事をする方皆様に「海洋堂のセンム」と呼ばせてお付き合いしており、名刺にもそう記載し、SNSでのHNもそうしておりました。それが海洋堂のダメな部分を私が体現している、ある意味わかりやすい部分としてのキャラクター付けであったのです。ちゃんとした仕事を行う、という当たり前のことでありますが、代表の私を始め、海洋堂やワンダーフェスティバルを仕事として行っているスタッフも、基本的にはものづくり感覚の人間であり、仕事は一生懸命真面目に行いますが人とのコミュニケーションやマネージメント能力は低く、そこの部分は私を含めて海洋堂の至っていない部分であったのです。昨年よりこの資本業務提携の話をいただいてより客観的に検証してみると私が思っていた以上に海洋堂が持っている様々なブランド力は高く、これまで出版物やいろいろな場所で発信してきた「海洋堂は存在意義がなくなればいつでもやめる、畳むつもり」といった発言は撤回し、これからは海洋堂をしっかりした会社にしていこう、という方向に舵を切りたいと考えました。具体的にはこれからも海洋堂は、私センムが思いつき、発案し、企画する造形作品を世に発信していきますが、これまでと違い、その思いつきや企画を立案した後、原型製作から始まり製品として発売されるまでのプロセスをしっかり踏み、また、イベントを行うにしても事前にしっかりと予算案なり予定表などを作って遂行していく、そのような「当たり前のこと」を「当たり前のこと」として、これまで以上の資金力と運営能力を発揮し、結果、これまで以上に私がやりたかった仕事を進めていけるようになる、と考えております。

この件については、今後、海洋堂のこれからのお仕事発表会的なるイベントを行うことも考えておりますので、乞うご期待ください。

 

 

株式会社海洋堂 宮脇修一

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