ダイオウサソリ、アカテガニ、タガメ、オオスズメバチ……様々な生き物を自然の中での魅力まで感じられるような造形で好評をいただいているリボジオの、最新アイテム製品レビューをお届けします。

カブトムシと並ぶ昆虫の王道として人気の高いクワガタの中でも、南アジアの熱帯雨林に生息する世界最大種「ギラファノコギリクワガタ」が発売となりました！

体長の3分の1を超える長大な大顎を持つ、大型のクワガタ。実際のオスは最大で体長118mmのものが発見されているそうですが、リボジオでは全長210mmとさらに倍ほどのサイズで立体化。

手のひらに収まらない、大迫力のサイズとなっています。

「ギラファ」とはキリンのことで、この大顎を長い首に例えた命名。先端に大きなトゲを備えた大顎だけでも、その長さは約8センチにもなります！

大顎はもちろん可動。左右の大顎は連動ギミックが内蔵されていて、片方を持って動かすだけで力強く挟み込む動きが再現されます。

ちなみに、大顎の棘が左右で微妙にズレて合わさるのも、本物を再現した作りなんです。

根本は厚く、先端は薄く。繊細な曲線を描くフォルムも、挟みこみの威力を増すように発達した自然の英知が感じられます。

他の部分でも、松村しのぶの造形総指揮によるリアルな造形は磨きがかかり、ヒラヒラとした独特の構造の口とその周りの口ひげまでこのとおり。

原寸の倍サイズならではの作りこみにより、解剖学的な正確さで生命の持つ機能性をじっくり楽しめますよ。

「前胸背板」の複雑な起伏などは、頭部と胸部の継ぎ目を守る鎧としての美しさが見てとれますね。

塗装にもこだわり、黒光りする背甲は丹念に色を重ねた深みのある彩色。胴体の側面の細かな斑点など、実物を観察してもなかなか気づかないような部分まで再現してあります。

さらに可動フィギュアとしては、大顎以外もフル可動仕様となっています。本体は頭部・前胸部・後胸部＆腹部に分割され、それぞれの間の節がジョイントにより可動。可動範囲も実際のクワガタに近くなるよう作られているので、背中側へあまり大きく反ることはできませんが、腹部側へ屈む可動範囲は広くなっています。

6本の脚も、全ての節がジョイントと軸関節で可動。昆虫らしいワキワキとした動きが表現されています。

前脚で大顎を持ち上げて、迫力たっぷりに威嚇する姿勢や……。

振動を感じると反射的に脚を畳んで縮こまり、死んだふりをする「疑死」の習性などもリアルなポーズで再現可能です。

また、可動する細い脚の変形を防いで安定したディスプレイができるように、ベースの短い可動支柱で胴体を支えておくこともできます。

胴体の裏側ももちろん超絶にリアルな作りこみになっていますが、支柱を挿し込む軸穴にはジョイントで可動するフタがついていて、支柱を使用しないときは目立たない構造。

飛翔ポーズは交換パーツによるギミックで再現されています。

背面を覆う上翅を外して、翅を広げた状態用のジョイントパーツと交換。

左右の飛翔用前翅とクリアパーツの後翅を取り付ければ完成！

ベースと長い可動支柱を使用して、樹から樹へ樹液を求めて飛翔する姿を再現することができます。

実際のクワガタは、このように胴体を立てた状態で飛ぶことが多いようです。

クリアの後翅にも、ディテールと塗装で繊細な翅脈と薄膜を表現。うねった断面も、飛翔時の羽ばたきの動きを精細に再現したものとなっています。

もちろん、前翅の裏側や普段は隠れている腹部背面の彩色も抜かりはありませんよ！

ディスプレイ用にはもう一つ、マグネット入りのベースパーツも付属。

強力なマグネットで缶や棚などの壁面に貼りつけて、自然のなかでいちばんよく見られる樹にとまった状態でのディスプレイが可能となっています。

海洋堂オンラインストアとホビーロビー東京・門真の限定商品として、「リボジオ ギラファノコギリクワガタ ホワイトアイVer.」も発売中です。

昆虫コレクターの間でも人気の高い、アルビノ個体の白い目を再現したカラーバリエーション。黒い背甲のなかにくっきりと白い目が際立っています。

リアルさはもちろん、倍サイズで造形された姿はフィギュアとして自由に遊んでもキャラ立ちバツグン！　自然では出会うことのなさそうな、ダイオウサソリとの対決なども楽しめますよ!!

長い大顎が迫力の「リボジオ ギラファノコギリクワガタ」、通常版とホワイトアイVer.ともに発売中です!!

©KAIYODO

－構成・文・写真／ TAC☆－

■原型制作
木下隆志
■可動加工
大津敦哉

■製作総指揮
松村しのぶ

 

価格：8,800円(税込)
発売時期：2021年10月29日発売