夏休みも終盤戦のタイミングですが、『世代を問わず楽しむ事が出来る映画といえば！』というテーマをもとに、立体化したのが発売中のこのアイテム。

絶賛上映中の最新作『謎メキ！花の天カス学園』を含む『映画クレヨンしんちゃん』シリーズから4作品をヴィネット形式でラインナップした、「カプセルQミュージアム 『映画クレヨンしんちゃん』ヴィネットコレクションvol.1」のご紹介です。

2000年代に入ってすぐの食玩ブームの頃から、作品世界を立体表現するスタイル・技法のひとつとして海洋堂が生み出してきた「ヴィネット」。

ギャグの中に大人の心にも響くテーマをちりばめて作られる、『映画クレヨンしんちゃん』の世界と好相性なアイテムとなっています。

『謎メキ！花の天カス学園』（2021年公開）

しんのすけが超エリート校「天カス学園」に体験入学！　初の青春学園ミステリーとなった最新作から、時計塔をバックに夜空に舞う謎の吸ケツ鬼と、お尻を噛まれ倒れている風間くんに駆け寄るしんのすけというサスペンスあふれるシーン。

『ガチンコ！逆襲のロボとーちゃん』（2014年公開）

万能のロボひろしと本物のひろし。家族のために共に戦った2人が、一家の主として、そして男の意地をかけて最後の腕相撲勝負！　思わず見ている方も力がこもります。

『オタケベ！カスカベ野生王国』（2009年公開）

「人類動物化ドリンク」を飲んで動物になってしまった野原家の面々。環境保全組織「SKBE（スケッベ）」の陰謀に、家族の絆と野生の力を合わせて立ち向かいます！

『嵐を呼ぶモーレツ！オトナ帝国の逆襲』（2001年公開）

20世紀博の裏に隠された「オトナ帝国化計画」により、「懐かしい匂い」で幼児退行していたひろしを、足のニオイで現実に引き戻したしんのすけ。背景には、ノスタルジーの象徴である夕焼けに染まった20世紀博のセットが。

ヴィネットでは、手の中に納まる小さな空間の中に、主題となるキャラクターから背景まで様々な要素を、技巧を凝らして効果的に構成そて配置しています。

時には空間を広角レンズのように歪曲させて広がりを演出したり……。

時には望遠レンズによる圧縮効果のように奥行を縮めて、たくさんのキャラクターを並べることも。

また、「劇中のシーンを切り取ったような」と評されることも多いヴィネットですが、キャラクターや背景など場面に含まれる要素を再現しながらも、その配置やポーズなどには立体にあわせた変更が盛り込んであります。

例えば「オトナ帝国の逆襲」では、劇中でしんのすけが脱がせたひろしの靴は左足なのですが、この↑ヴィネットでは靴を脱いだ足が目を惹くよう手前の右足に。

力を振り絞る2人のとーちゃんと、それを応援するしんのすけの配置なども、あくまで立体物として場面を表現するための演出を加えた、オリジナル構成となっているのです。

キャラクター表現と二次元映像を立体に変換する技術を組み合わせながら作品としてバランスを整える構成と構図設計には、卓越した造形センスが必要で、海洋堂でもこれを任せられる造形作家は本作を担当した

香川雅彦と榎木ともひでの2人だけとなっています。

そんなヴィネットのおすすめの鑑賞方法は、まず手にして目の高さへ。

片目で見ながら、ヴィネットの世界へ入り込むように、ベストアングルを探してみましょう。

そのうえで、立体だからこそ見られるキャラクター背面の作り込みなども、ぜひチェックしてみてください。

海洋堂の造形作家ならではの表現力により、ミニマルな空間へ物語の情景を封じ込めるヴィネット表現。ぜひ手に取って、小さくとも無限の広がりを持つ立体表現の可能性をご覧ください！

(C)臼井儀人／双葉社・シンエイ・テレビ朝日・ADK 2021

(C)臼井儀人／双葉社・シンエイ・テレビ朝日・ADK 2014

(C)臼井儀人／双葉社・シンエイ・テレビ朝日・ADK 2009

(C)臼井儀人／双葉社・シンエイ・テレビ朝日・ADK 2001

－構成・文・写真／ TAC☆－

■サイズ　全高約30mm~55mm

■仕様　ABS/PVC製

■原型制作　香川雅彦

■価格 1回￥500(税込)

■発売時期：2021年8月発売

※本商品は全国の家電量販店、ショッピングモール、専門店などに設置されているカプセル販売機にてお求めください。