海洋堂広報ブログ

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鬼才絵師の浮世絵を精細造形で立体化! 「miniQ 河鍋暁斎 画鬼盆景」レビュー


ボックス販売のミニフィギュアシリーズminiQ、10月の新アイテムは、幕末から明治中期に活躍した浮世絵師・河鍋暁斎(かわなべきょうさい)がテーマ。

世界でも高い評価を得た暁斎の代表作から、戯画や美人画をセレクト。全高約3センチ~5センチというミニサイズの中に、原型師・香川雅彦が繊細な筆致まで含めて立体化しました。

ラインナップを詳しく見てみましょう。

 

鳥獣戯画 猫又(『鳥獣戯画 猫又と狸』より)

人間の着物を着て舞い踊る、二股の尻尾を持つ猫の変化。大きく身体をひねったポーズを躍動感たっぷりに造形しました。

 

鳥獣戯画 狸(『鳥獣戯画 猫又と狸』より)

猫又と対になって描かれている、頭に蔓状の葉をまとった狸。身をかがめた猫又に対して背を反らせたポーズで、伸び上がった足元までリズム感のある仕草となっています。

 

美人観蛙戯図

しゃがみこんで蛙を眺める美女という、浮世絵の人気ジャンルである美人画の中でも一風変わったモチーフ。はだけた着物から覗くおしろいを塗った白い首、赤い襦袢と脚の肌の艶めかしさが目を惹きますね。足元には小さな蛙も味わい深い姿で作り込みました。

 

蛙図1(『美人観蛙戯図』より)

美女の足元に擬人化された姿で描かれた数多くの蛙のなかから、相撲をとる仲間たちを見物する二匹の蛙をピックアップしたもの。胡坐に腕組みというふてぶてしい姿は、蛙らしさとユーモラスなアレンジのバランスが絶妙の造形です。

 

髑髏と蜥蜴

全14図の画帖の最期に描かれた、野ざらしの髑髏に蜥蜴が身をくぐらせる、死と生命の対比ともいえる構図。いびつな形にアレンジされた髑髏の不気味さと、ぬめった手触りも伝わってくるような蜥蜴のしなやかな生命感がその対比を浮かび上がらせます。

 

モチーフとなった生き物や美女の表情ひとつひとつまで、元になった絵画の味わいを写し取った精細な造形を、じっくりとご覧ください。

 

また、元絵のイメージ再現に加えて、絵では見えない部分の造形や立体へのアレンジはフィギュアならではの魅力です。踊る猫や狸の躍動感を表現するバランスや生き物としての作り込みに……

 

蛙たちの後姿はリアルななかにもユーモラスな雰囲気。美女の腰周りのプロポーションの美しさや、髑髏の凹凸まで、立体での表現により元絵の意味合いもより深く理解できるような仕上がりとなっています。

 

貴重な浮世絵の世界を手のひらに納まるフィギュアで楽しむ「miniQ 河鍋暁斎 画鬼盆景」は好評発売中です!

 

©KAIYODO

-構成・文・写真/ TAC☆-

 

■サイズ
全高約30mm~55mm

■仕様
ABS/PVC製

■原型制作
香川雅彦

■価格¥3,540(税抜)
■発売時期:2020年10月発売予定

海洋堂オンラインストアで購入する

 

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