仏教における仏法を守護者である八部衆の一尊をなす戦闘神であり、 仏教における護法神にも位置づけられる阿修羅のもつ猛々しいイメージを立体化。
日本を代表する造形家である竹谷隆之が立体用のデザインと造型総指揮をつとめ、合掌印を結ぶ三面六臂の力強い姿を造形。かつて「リボルテックタケヤ」としてリリースされたアイテムとはデザインイメージ を共有しながらも、タケヤ式自在置物に準拠する形での、造形となっています。
日本では興福寺にある青年姿の阿修羅像が一般的となっていますが、その出典である古代インド神話においてはの戦いの神でした。帝釈天と戦いを繰り広げた戦闘神であることから、悪神や鬼神としての印象から、怒りの形相を持つ姿で形作られていることが多く、タケヤ式自在置物でもこの鬼神のごときイメージを重視し、その迫力ある姿にリボルバージョイントを内蔵。フル可動仕様のアクションフィギュアとして立体化しています。
特徴とも言える6本の腕はすべて独立して可動。「リボルテックタケヤ」版と比較して、より力のみなぎった筋肉表現がなされており、戦闘神らしい力強いポージングが可能となっています。
明王像に多くみることができる炎ように逆立った焔髪、背中に配置された火焔光を緻密な造形で表現。阿修羅のもうひとつの特長である三面は、左が今まで行いを後悔している悔恨の表情、正面は仏に出会い喜びと驚きの入り交じった表情、右が悲しさを表現する表情となっており、その造形からこうした意味合いを持つ微細な感情までも読み取ることができます。
上半身にまとった条帛(じょうはく)や天衣、下半身を包む裳(も)は、威風を感じさせる表情が付けられた造形となっており、分割接続した軟質素材を使用することで、さまざまなポージングに干渉しない構造となっています。
3対の腕は、多くの阿修羅像に共通する仏への帰依示す合掌、上方に向けた手は左手に日輪、右手に日輪を象った水晶を掲げ、残る1対の腕は弓と矢を持っていたとされる姿を再現。またオプションとして付属する手首パーツを交換することで、その他さまざまなイメージのポージングを取らせることも可能。重厚なイメージで造形された専用の台座が付属します。
【阿修羅とは】
古代インド神話においては、悪神や戦いの神として描かれ、インドラ神(仏教における帝釈天)と激しい戦いを繰り広げたとされている。
また、正義を司る神ながらも、正義を貫くことに固執して戦うがゆえに赦す心を失ってしまったとも言われている。
仏教に取り入れられてからは釈迦を守護する八部衆に名を連ねる守護神となった。仏教における生きとし生けるものが持つ業の結果として輪廻転生する「六道」とよばれる世界のうち妄執によって苦しむ「修羅道」の語源ともなっている。
©️竹谷隆之・山口隆/KAIYODO