グロテスクでもカワイイ。バラエティ豊かなイモムシ大集合!
ひとくちに「イモムシ」と言っても実は様々な色、姿のイモムシが存在します。
実物と見紛うばかりのクオリティで既に第3弾までをリリースしてきた好評の「イモコレ!」シリーズですが、第4弾は新たにいわゆる“ミノムシ”もラインナップ。
リアルサイズでキモカワイイ(?)イモムシたちのコレクションです。
■ラインナップ
・ナミアゲハ(原型制作:松本栄一郎)
Papilio xuthus
一般に「アゲハチョウ」といえばこれを指す最も身近かつ代表的な種。幼虫期間のうち小さい頃は鳥の糞に似た姿をしているが、五齢幼虫になると緑色の目玉模様を持ったおなじみの姿になる。身に危険が及んだとき頭部から悪臭を放つ角(肉角)を出し威嚇行動をとる。本フィギュアはその様子を造形している。
・クロアゲハ(原型制作:松本栄一郎)
Papilio protenor
ナミアゲハの近縁種。成虫は全身ほぼ黒色でナミアゲハとは翅の色形、ともに異なるが、幼虫はナミアゲハのそれと形状が酷似している。これは成虫同士の色形が似ているナミアゲハとキアゲハの幼虫同士の姿が異なることと対比しているようで面白い。クロアゲハの幼虫の体色はやや濃く、肉角の色が赤いのが特徴。目玉模様を持ち、二股に分れた肉角を出した姿は、舌を出したヘビのようにもみえる。
・ヒメジャノメ(原型制作:寺岡邦明)
Mycalesis gotama fulginia
北海道~九州で見られるタテハチョウ科のチョウで、名前のとおり翅に蛇の目模様を持つのが特徴。幼虫はおもにススキなどを食べていて、頭部が木の実のように硬く、ネコの顔に似た形をしていることから意外に人気のあるイモムシ。成虫は花を好まず、もっぱら腐敗した果物や獣の糞に集まる。
・オオムラサキ(原型制作:松本栄一郎)
Sasakia charonda
木々の多い雑木林にすむ大型で美しいチョウで、日本の国蝶に指定されている。成虫はクヌギなどの樹液に集まり、カナブンやスズメバチも追い払う、なかなかの強者。幼虫はエノキの葉を食べて育ち、四齢幼虫で越冬、翌年の春に五齢幼虫となり、夏に羽化する。大きな2本の角をもち、黒い小さな目と口が愛らしい表情に見え、可愛い幼虫の一つにかぞえられる。
・オオミノガ(原型制作:寺岡邦明)
Eumeta japonica
いわゆる「ミノムシ」の一種で枯葉や枯枝を綴って隠れ家(ミノ)をつくり、幼虫の時期を過ごす。オオミノガは国内のミノムシの中では最も大きく、もともとは外来種と考えられている。雌の成虫は翅も脚ももたず、ミノからは出ることなく訪れた雄と交尾、ミノの中で産卵し一生を終える。かつては庭先でも普通に見られたが、90年代に海外から移入した寄生バエによってその数を激減させた。ほとんど姿を消した地域もあったが、最近再びみられるようになった所もある。
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