BOME EDITION(ボーメエディション)Vol.2太秦萌 完成形フィギュア初お披露目 京まふ

キーワードは「脱レプリカ」。ホンモノのBOME作品、はじめました。

CONCEPT コンセプト

「中国工場を駆使した、安価なPVC製塗装済み完成品」。こうした手法が可能になったからこそ、我が国では’00年代初頭に爆発的なおまけフィギュアブームが生じ、その後、ハイクオリティーで本格的なPVC製美少女フィギュア(無可動のスタチュー)が続々と世に広まっていきました。

ただし、その後に生じた円安や、天井知らずで高騰化し続けていく生産コストにより、いまや1万円を切るPVC製美少女フィギュアは皆無と言っても過言でない状況へと達しています。
製品としてのクオリティーは何ら向上していないのに、ただただ価格だけが上昇し続けていく不健全な構造……こうした現状を打破し、どんなにコストがかかったとしても海洋堂が世に送り出したいクオリティーを維持する方法はほかに存在しないのか? こうした自問自答を繰り返した結果、ことBOME作品に関しては「BOME自身が塗装まで施して仕上げるしかない」というやけっぱちな結論に辿り付きました。

純然たるBOME作品とは「原型製作、パーツ整形、塗装までをBOMEひとりが一括で行った作品」であり、原型の複製品を販売するレジンキャストキットや、『MON-SIEUR BOME COLLECTION(ムッシュ ボーム コレクション)』などのPVC製品も、厳密な意味では「レプリカ」に分類されます。作業工程の非効率さ、BOMEの人件費などから逆算した結果、1体80万円という法外な価格になってしまいましたが、レプリカではない「ホンモノのBOME作品」をホビーの世界に実戦投入するには、すべての作業をBOME自身がひとりで行なう以外に残された術がなかったのです。

9月4日UP

BOMEの軌跡

BOME作品のこれまで

  • ボーメ作品の軌跡をたどる

PRODUCT 商品

京都市営地下鉄 PRプロジェクト「地下鉄に乗るっ」

太秦 萌(うずまさ もえ)

BOME本人が原型製作、パーツ整形、塗装までを施
したボーメエディション第2弾 販売!!

キーワードは脱レプリカ!ホンモノのBOME作品 ボーメエディション第2弾!京都市交通局とのコラボレーションにより、京都市営地下鉄のPRプロジェクト「地下鉄に乗るっ」のキャラクター「太秦萌」の立体化がBOME氏の手により実現!京都市を中心にプロモーションを展開中。

illustration by 賀茂川
@Kyoto Municipal Transportation Bureau 2013-2016

2/19 ワンフェス2017冬会場にて1体限定販売

ワンフェス2017特設サイト

WF会場にて海洋堂スタッフまでお申し込みください。なお、お申し込みの際は、ワンフェスガイドブックが必要です。申し込み人数が定員数を超えた場合、注文者多数となり抽選となります。2月19日当日16時30分より海洋堂においてスタッフが抽選を行います。購入希望者様とご連絡がつかない場合は、翌20日(月)午前10時―午後8時に再度ご連絡いたします。ご連絡がつながらない場合は無効とさせていただきます。詳しくはスタッフにおたずねください。

希望小売価格864,000円(税込)

商品情報
フィギュア全高:約550mm
素材:レジンキャスト製
付属品:シリアルナンバー入り認定証、専用ディスプレイベース付き
※本商品は海洋堂造形作家BOME本人の手で原型製作、パーツ整形、塗装までが
施された状態でお手元に届きます。

販売方法:下記より順次受注受付を行います。
窓口によっては満数に達し次第、即時受付終了となる場所もありますので、お早めにお申し込み下さい。

原型師ボーメが語る造形のみどころVo.2「太秦 萌」は、アスカと対象的!?ポージングで”動き”を表現

数枚のイラストから制作をスタート

今回は京都市交通局とのコラボ企画として京都市営地下鉄が展開するPRコンテンツ「地下鉄に乗るっ」の応援キャラクター「太秦萌」の立体化です。

ラノベ文庫の表紙にも採用されたイラストを元にしての立体化ということで、映像や設定画など豊富に資料が存在する前作のアスカのときと違って、圧倒的に情報が少ない中で制作となります。まず文庫「地下鉄に乗るっ」シリーズ 京・ガールズデイズ1 ~太秦萌の九十九戯曲~の中から、太秦萌の画や情報抜き出して4、5枚のイラストや挿絵を資料に制作をスタートしました。

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静と動を表現

造形的には、元気ハツラツ★ガールという太秦萌のキャラクター設定をイメージして、元気な女の子という感じを表現したかったので、前作のアスカの静的な姿とは対象的にポージングに動きをつけました。

右に重心をかけてそこを軸に後方に振った腕、その動きに連動してなびく髪とプリーツスカート。
その動きとは逆に左手には被写体を狙ったように制止しているカメラ。フィギュアの中にある静と動の表現などを感じてもらえると嬉しいです。

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塗装のこだわり

塗装に関しては今回イラストの立体化ということで、かなり自分的オーソドックスに塗ってあります。
1つ1つの色の境をボケさせず、色の差をはっきりさせることを意識しました。といっても材質感は意識して塗り分けています。

たとえばローファー(靴)の感じはグロスを効かせて硬質で丈夫な皮であることを、鞄と制服の上着との素材の違いは艶の出しかたに差をつけることで違いを表現してます。

次回作に向けて

第一作目のアスカを完成させたときも感じましたが、造形・塗装ともに盛り込んだり、チャレンジしたいことがまだまだ見つかります。これは次回作の課題としておきましょう。

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2017/3/25より販売受付

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2017/3/25より販売受付

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2017/3/25より販売受付

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soldout

第1弾

『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破』式波・アスカ・ラングレー・テストタイプ プラグスーツ

2015.09.10(木)より販売受付開始!!

ボーメエディションの記念すべき第一弾“式波・アスカ・ラングレー”

「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破」の劇中でエヴァ3号機の起動実験の際着用したテスト用プラグスーツ姿での立体化です。
腕~脚部にはしるケーブル類や大型化したインターフェースヘッドなど、試験用途下のスーツらしいメカニカルな装備をデザインごとに異なる質感まで丁寧に造型+塗装で再現。テスト用プラグスーツの最大の特徴であるの オレンジの半透明部は、薄いフィルムで素肌をラッピングしたような生っぽい質感と透明感を表現するためにクリア塗装を幾重にも塗り重ねることで再現されています。

【サイズ】 全高約550mm 【素材】 レジンキャスト製
シリアルナンバー入り認定証、専用ディスプレイベース付き

販売窓口によっては満数に達し次第、即時受付終了となる場所もありますので、お早めにお申し込み下さい。

販売価格800,000円(税抜・ 送料別途)

原型師ボーメが語る造形のみどころ  Vo.1「式波・アスカ・ラングレー」をモチーフに選んだ理由は塗装にある!?

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『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破』に登場したアスカのテスト用プラグスーツは、お腹の部分がラッピングのような透明素材になっているという組み合わせに加え、さらに金属パーツが普通のプラグスーツよりも多いのが特徴で、「これは模型的におもしろい塗装が試せそうなデザインだ」と感じていました。

今回はセンムから「モチーフはボーメが作りたいものを選べ」と言われていたので、これまでにさまざまな表現方法を思い巡らせた、テスト用プラグスーツ姿のアスカを選びました。
このプラグスーツのデザインには“拘束されたお姫様”というイメージがずっとあり「それを表現したい!」というのがこの作品を制作する上でのテーマです。

量産品では再現できない深み

僕は「魅力のある立体物における造形と塗装の重要度」は50/50だと考えています。
今回の企画では、PVC製の量産品ではコストなどの問題で再現できなかった“深みのある色味”を、実際にお客さんの手に渡る商品で表現できるので、僕にとってはこれ以上ない、理想的な商品形態と言えます。ツヤを活かすというテーマもあるので、パーツの表面処理をいつも以上にツルツルに磨いたり、シワをなるべく排除するなどの工夫をしています。

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  • 量産品では再現できない深み
  • 量産品では再現できない深み

BOMEの魅せる色

模型の世界では透明色と不透明色の塗料が混在していたり、それを塗り重ねたりするなど、絵画やイラストの世界とくらべて手法も塗料も特殊です。下地と上に乗せる塗料の差で色味を変えられるという独特のテクニックも存在し、オレンジはそういった効果が映えるので、おもしろい表現になるように僕自身も楽しみながら試行錯誤しました。

ツヤのある赤色の部分は模型表現の定番テクニックであるクリアー塗料を塗り重ねたコートによる手法は使っていません。赤色そのものだけでツヤを出したいと思ったので、ベースとなる赤に「蛍光ホワイト」を混ぜて塗装したあと、「蛍光クリア」に「クリアレッド」を混ぜた塗料をコートし、色のコク、深みが出るように工夫しました。
普通に見たら光が自然に映り込んでいると感じるツヤやハイライトも、実際に光が映っているわけではなく、下地に吹いたパール塗装で光を意図的に作り出しています。
今はいろんな種類の塗料が各メーカーから出ているので、こういった定番から外れた手法が実行できて楽しいですね。

  • BOMEの魅せる色
  • BOMEの魅せる色

塗り重ねのコク

色を何色も吹き重ねてコクを出すという自分的にオーソドックスな手法も使っていて、髪の毛だけで見ても最後にエアブラシでハイライト入れるところまで数えると7層から10層くらい塗り重ねています。
これまでにイベントなどで発表、展示してきた過去の完成作品では5層くらいですが、今回は「もっとおもしろい効果が出るように」と意識して作業を進めていたら倍の塗り重ねになってしまいました(笑)。

こういう技術は前時代的かもしれません。しかしAFVや艦船、飛行機など他の模型ジャンルでは日々塗装技術が発展しているのに比べ、キャラクターモデルだけは「とにかく薄く塗る」という一方面に特化しつつあり、それに対して、自分なりのアンチテーゼを唱えたいという気持ちがありました。カウンター的に「こういう塗り方にも良さはある」というアピールができたかな? と思っています。

  • 塗り重ねのコク
  • 塗り重ねのコク

アスカ造形へのこだわり

造形については、僕のは山口勝久くんがやっているアクションフィギュアなどと違い、スタチューとして固まってるフィギュアなので、その中でどうやって動きを出せるか? 立っている姿でどういう風に動いているように見せるか? というのが課題でした。
髪の毛は動きを表現できる唯一の部分なので、この形に作り上げました。

スーツは出来るだけ体にフィットした形を出したので、そのあたりも見てもらいたいです。
今回は特別に少数しか作らないということなので、素材にもこだわりました。
細い部品やとがった部品などは金属部品を、他にも透明レンズを使うなどのアレンジを、楽しみながら加えています。

  • アスカ造形へのこだわり
  • アスカ造形へのこだわり
  • アスカ造形へのこだわり
  • アスカ造形へのこだわり
  • アスカ造形へのこだわり
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9月7日UP

インタビュー

BOME&センムインタビュー映像

BOME&センムインタビュー映像